Nintendo、関税問題でSwitch 2の米国予約発売を延期

任天堂は、トランプ政権の関税影響と市場環境の変化を理由に、米国におけるSwitch 2の予約受付を延期した。

予約受付は当初、米国では4月9日に開始を予定していた。任天堂は新たな開始日を発表しなかったが、Switch 2が2025年6月5日に発売予定であることは変わらないことを確認した。

任天堂はIGNに対し、以下の公式声明を提供した：

関税及び変動する市場状況の可能性への影響を評価するため、Nintendo Switch 2の米国における予約受付は、2025年4月9日には開始しません。任天堂は改めて時期に関する情報を今後共有します。2025年6月5日の正式発売日には影響ありません。

任天堂は、この予約延期が米国にのみ適用されると説明した。例えば英国では、予約時期は予定通りである。

Nintendo Switch 2は449.99ドルで価格設定され、マリオカートワールド同梱版は499.99ドルで提供される。マリオカートワールド単体では79.99ドルである。

Nintendo Switch 2 パッケージ内容：

Nintendo Switch 2 本体
Joy-Con 2 コントローラー（左右）
Joy-Con 2 グリップ
Joy-Con 2 ストラップ
Nintendo Switch 2 ドック
超高速度HDMIケーブル
Nintendo Switch 2 ACアダプター
USB-C充電ケーブル

本日の任天堂からの発表は、次世代価格設定への強い批判を受けて、Switch 2とそのゲームソフトのさらなる価格上昇の可能性を示唆している。

かつて任天堂オブアメリカで広報を担当したキット・エリスとクリスタ・ヤンは、自身のYouTubeチャンネルに投稿した動画で、今週のNintendo Direct後にSwitch 2が449.99ドル、マリオカートワールドが79.99ドルという価格を公表した任天堂の手法に失望を表明した。

「大げさに言いたくはないが、これは任天堂にとって重大な危機的状況のように感じる」とエリスはコメントした。

米国市場は本日、ドナルド・トランプ氏の新関税措置に対し中国が応酬した後、急落した。54%の輸入税対象となっている中国は、来週から米国製品に対して追加で34%の関税を課すことを発表した。

米国市場が開ける直前、トランプ氏は「中国は誤りを犯した。彼らは慌てふためいた」と述べ、自身の政策は「今後も継続する」と強調した。

世界経済は今、不確実性に直面している。関税引き上げがインフレと小売価格の上昇に寄与するため、米国消費者にとって手頃な価格の商品の時代が終わりを迎えつつあると報じる主要メディアも複数ある。

関税は輸入品への課税として機能する。サプライチェーン上の企業がこれらの費用を吸収することも可能だが、多くの場合、追加コストは顧客に転嫁される。ゲーマーにとって残念なことに、価格上昇はテクノロジー製品及びゲーム製品にも影響すると見込まれている。

Niko Partnersのアナリスト、ダニエル・アーマド氏は以前、ベトナムなどに対するトランプ氏の予想外の関税（任天堂は中国への米国関税を回避するためSwitch 2の生産の一部をベトナムに移していた）が、価格戦略の見直しにつながる可能性があると警告していた。

「任天堂は中国への米国関税を緩和するため製造の一部をベトナムに移したとはいえ、Switch 2発表前に報復関税の可能性があれば、同社は世界での価格をより高く設定することを検討していただろう」とアーマド氏は説明した。「ベトナム及び日本への報復関税は予想を上回り、もし完全に実施されれば、任天堂は大きく影響を受けることになる。」

詳細については、Switch 2 Nintendo Directで発表された全て及び業界専門家がSwitch 2の価格と80ドルのマリオカートワールドについて語っていることを参照のこと。